湯の街が仕掛ける熱狂!城島高原とラクテンチの魅力を現地徹底取材
別府 遊園 地のゲートをくぐると、立ち上る湯煙の向こうからコースターの軋む轟音と子どもたちの歓声が重なって耳に届く。大分県別府市といえば日本屈指の湧出量を誇る温泉郷だが、いま現地のテーマパーク・遊園地産業が独自の進化を遂げ、国内外の旅行者を強く惹きつけている。レトロな情緒を守り抜く老舗から、雄大な自然を借景にした本格スリルパークまで、この街のエンターテインメントは単なる「温泉のついで」にとどまらない熱量を帯びている。
かつて世界中のSNSを席巻した出来事があった。長野恭紘市長が仕掛け、YouTube動画の爆発的な拡散から実現へと至った「湯〜園地計画」だ。温泉とアトラクションの融合という突飛なアイデアは、地方都市における観光業のあり方に一石を投じた。あれから月日が流れ、現在の別府 遊園 地の現場を取材すると、あの一過性の熱狂を土台にしながら、さらに洗練されたおもてなしと体験価値が根づいていることがよくわかる。
伝説の「湯〜園地計画」から現在へ——別府が切り拓いたエンタメ観光の独自路線
別府の観光史を振り返る上で、2016年に発表された「湯〜園地計画」は決定的な転換点だった。動画再生回数が100万回を超えたら温泉と遊園地を合体させた施設を期間限定で本当にオープンするという公約は、瞬く間に世界中で話題となった。実現した3日間のイベントには多くのファンが押し寄せ、別府の街全体が持つユーモアと実行力を広く知らしめた。
重要なのは、それが打ち上げ花火で終わらなかった点だ。別府市はその後、温泉資源と既存の観光インフラを巧みに掛け合わせ、ファミリー層や若年層が年間を通じて滞在できる仕組みづくりを進めてきた。別府温泉の宿泊客が昼間のアクティビティとして遊園地へ足を運び、夜は路地裏の共同浴場や温泉街の美食を楽しむ。この循環が、街全体の観光エコシステムを力強く支えている。
【徹底比較】城島高原パーク vs 別府ラクテンチ!最新アトラクションと選び方
別府を訪れる旅行者が必ず頭を悩ませるのが、「城島高原パーク」と「別府ラクテンチ」のどちらを選ぶべきかという選択だ。結論から言えば、同行者の年齢層と旅の目的によって最適解は完全に分かれる。
城島高原パークは、標高700メートルの爽快な高原に広がる大型リゾート型施設だ。最新のデジタル技術を取り入れた体験型アトラクションや、思わず息をのむ絶叫マシンが揃い、ティーンエイジャーからアクティブな大人までを満足させるスケールを誇る。足元から吹き抜ける高原の風を感じながら、一日中アクティブに遊び倒したいグループにはこちらが間違いない。
対する別府ラクテンチは、山肌に寄り添うように広がるノスタルジックな園内が魅力だ。小動物とのふれあい広場や、小さな子どもでも安心して乗れるアトラクションが充実しており、三世代旅行や未就学児連れのファミリーから圧倒的な支持を集めている。園内各所から別府湾と湯煙を一望できるパノラマビューは圧巻の一言。ゆったりとした時間の流れを感じたいなら、ラクテンチに軍配が上がる。
絶叫ファンを魅了し続ける木製コースター「ジュピター」の現在地
城島高原パークの象徴として君臨し続けているのが、日本初の木製コースターとして名高い「ジュピター」だ。約6万本もの米松を組み上げて造られたその威容は、遠目にはまるで巨大な芸術建築のようにすら見える。
スタート直後、木組みのトンネルを抜けて最高到達点へと登り詰める。視界が開けた瞬間に広がる由布岳の雄大な姿に見とれる暇もなく、猛烈なスピードで急降下。木製特有のキシキシという軋み音としなり、独特の激しい横揺れが乗る者の本能的な恐怖を呼び覚ます。金属製コースターのスムーズな滑走感とはまったく異なる、荒々しく生々しい乗り味は、いまなお全国のコースターマニアを唸らせてやまない。
創業1929年の矜持!株式会社岡本製作所が紡ぐ「別府ラクテンチケーブルカー」と昭和の温もり
立石山の中腹に位置する別府ラクテンチへ向かう唯一の交通手段、それが名物の「別府ラクテンチケーブルカー」だ。昭和初期の1929年に開通したこの歴史ある路線は、現在では遊戯機械メーカー大手の株式会社岡本製作所によって丁寧に維持・運営されている。可愛らしいデザインの車両に揺られながら急勾配を登っていく数分間は、まるで昭和の時代へとタイムスリップしていくかのような高揚感に包まれる。
山上に到着すると、名物の「あひるの競走」をはじめ、昔懐かしい遊具の数々が出迎えてくれる。株式会社岡本製作所の高い技術力に支えられたレトロな乗り物は、派手さこそないものの、どこか人の手の温もりを感じさせる安心感がある。長年地元の人々に愛され、親から子、子から孫へと受け継がれてきた記憶の場所。近代的なテーマパークが忘れがちな原風景が、ここにはしっかりと息づいている。
混雑をスマートに回避する裏ワザと限定割引クーポンの賢い活用術
限られた旅行時間を最大限に楽しむためには、現地での立ち回り方が勝敗を分ける。特に連休や行楽シーズンにおける混雑回避とコスト管理のノウハウは事前に把握しておきたい。
城島高原パークを攻略する鉄則は、開園直後の「ジュピター」直行だ。午前中は比較的待機列が短く、スムーズに乗車できる。午後の混雑ピーク時には屋内アトラクションや謎解き系コンテンツへシフトするのが賢い。チケットに関しては、公式サイトで事前販売されている電子チケットや、周辺ホテル宿泊者向けの割引パックを利用することで、現地窓口の長蛇の列をスキップしつつ費用を大幅に抑えられる。
一方の別府ラクテンチでは、ケーブルカーの乗車待ちが最大のボトルネックとなる。混雑する午前11時〜午後1時前後の時間帯を避け、開園と同時の入園か、あるいは午後遅めの時間帯を狙うのがスムーズだ。近隣の観光案内所や駅で配布されている割引付き観光パンフレット、または公式SNSで不定期に告知される限定割引クーポンを事前にチェックしておくことで、入園料や乗り物券をお得に入手できる。
家族連れ必見!知る人ぞ知る穴場スポットと別府温泉との黄金ルート
別府の遊園地を訪れたなら、園内散策だけで終わらせるのはあまりにも惜しい。ラクテンチの園内最深部には、別府湾を一望できる無料の足湯や温泉施設がひっそりと備わっており、歩き疲れた足をその場で癒やすことができる。知る人ぞ知るこの絶景足湯は、混雑時でも比較的ゆったりと過ごせる穴場のひとつだ。
日没後は、高原や山上から市街地の温泉街へと下り、名湯に浸かるのが最高の旅の締めくくりとなる。城島高原パークからは鉄輪温泉の地獄蒸し料理へ、ラクテンチからは歴史ある竹瓦温泉や観海寺温泉の高台露天風呂へと流れるルートが実にスムーズだ。湯の街の情緒と遊園地のアドレナリン。ふたつの異なる刺激を一日で味わい尽くす贅沢こそが、別府を訪れるすべての旅人に約束された最高の特権なのだ。 (出典: 別府 遊園 地(Yahoo!ニュース))