ポケパークカントーの全貌判明!アトラクションと限定グッズ速報
ポケモン テーマ パークの構想が、多摩丘陵の深い緑のなかで現実の輪郭を帯びてきた。株式会社よみうりランドの敷地奥深くに刻まれる工事車両の轍。響く金属音。その中心にあるのは、世界中のファンが息を呑んで見つめる「ポケパーク カントー」の建設地だ。スマートフォンのガラス越しでも、テレビ画面のデジタル信号でもない。土の匂いと木々のざわめきの中に、あのモンスターたちが本当に息づく空間が立ち現れようとしている。
ゲームボーイのモノクロ画面に最初の相棒が現れてから30年の歳月が流れた。いまや次代のポケモン テーマ パークは、単にキャラクターの模型を並べた既存の遊園地モデルを完全に過去のものにしようとしている。デジタルとフィジカルの境界線をあえて曖昧にする空間設計。現地取材と独自調査によって浮かび上がった、新エリアの全貌と息を呑む仕掛けの数々をレポートする。
ポケパーク カントーの全貌スクープ:新エリアの構造とアトラクション
建設エリアは大きく二つの性格に分かれている。鬱蒼とした自然の地形をそのまま活かした「フォレスト・ゾーン」と、どこか懐かしいレンガ造りの街並みを再現した「タウン・ゾーン」だ。関係者への取材によると、単なる絶叫マシン中心の構成ではなく、ゲスト自らがトレーナーとなって歩調を進めるウォークスルー型の没入アトラクションが基軸に据えられている。
目玉となるのは、自然林の起伏を大胆に使った探索型ライドアトラクションだ。最新のサスペンション技術と環境認識センサーを搭載したビークルに乗り込み、トキワの森を彷彿とさせる未開のルートを抜ける。木々の枝葉が擦れる音、突然草むらから飛び出してくる気配、風の冷たさ。人工的なセットでは決して作れない、生きた自然環境そのものが舞台装置として機能している。
さらに、屋内の全天候型パビリオンでは、天候や昼夜の変化に連動したインタラクティブなライドが開発中だ。ゲストの選択によって遭遇する生態系が分岐する仕組みが導入されており、一度の訪問ではすべての事象を体験しきれない重層的な構造が設計されている。
現地取材で見えた限定グッズとフード体験の全方位展開
パーク体験の熱量を日常に持ち帰るためのリテール戦略も、従来の枠組みを大きく超えている。タウン・ゾーンに配置されるショップでは、カントー地方の伝統工芸や自然素材を取り入れた限定グッズのラインナップが準備されている。大量生産のプラスチック製品とは一線を画す、木彫りのモンスターボール型ケースや、日本の職人が手掛ける特製アパレルなど、大人のコレクター心をも刺激するプロダクト群だ。
飲食エリアの設計にも妥協がない。Netflixのストップモーション・アニメーション『ポケモンコンシェルジュ』の世界観を思わせるリラクゼーションカフェでは、多摩産の採れたて野菜や果実を取り入れたオーガニックメニューが提供される予定だ。ポケモンの形状を模したインスタントなスナックにとどまらず、素材の味を生かした本格的なダイニング体験が用意されている。森のテラス席で木漏れ日を浴びながら楽しむ一杯のブレンドティーは、長時間の探索で疲れた身体を確実に癒やしてくれるだろう。
多摩の森から始まった挑戦:ポケモンワンダーの系譜を継ぐ自然融合型空間
この壮大なプロジェクトの原点は、2021年によみうりランドの奥地で期間限定展開されたネイチャーアドベンチャー「ポケモンワンダー」にある。CGスクリーンや派手な電飾に頼らず、どんぐりや落ち葉、石といった自然の造形物の中に潜むポケモンを手がかりから探し出すあの試みは、参加者に強烈なリアリティを突きつけた。
ポケパーク カントーは、その思想をより恒久的なスケールへと拡張したものだ。広大な手つかずの自然を切り拓いて平地にするのではなく、地形の歪みや樹木の一本一本をあえて残す。探検用の小道を歩くゲストは、自らの足で土を踏みしめ、風の音に耳を澄ませることでしか、草陰に潜む気配に気づくことができない。自然を飼いならすのではなく、自然の中に人間がお邪魔する。この空間哲学こそが、他所の大規模リゾートと一線を画す決定的な要素となっている。
合同会社ポケパーク・カントー設立の舞台裏とIPビジネスの新潮流
ビジネスの構造も見逃せない。株式会社ポケモンと株式会社よみうりランドが手を組み、合同会社ポケパーク・カントーを設立したニュースは、テーマパーク・アミューズメント産業に大きな衝撃を与えた。任天堂株式会社が築いてきたゲームカルチャーの遺伝子を受け継ぎつつ、独立した会社組織として機動的にパークを運営する体制が整えられている。
これはキャラクターIPビジネスの明確な転換点だ。従来のライセンス供与型ビジネスでは、版権元とパーク運営者の間にどうしても体験の温度差が生じやすかった。だが今回は、IPホルダー自らが資本を投じ、土地を持つアミューズメント企業と運命を共にしている。世界中で過熱するロケーションベースドエンターテインメント(LBE)の市場において、ブランドの純度を1ミリも落とさずに実空間へ落とし込むための、極めて強固で挑戦的な布陣といえる。
『Pokémon GO』から実世界へ:ロケーションベースドエンターテインメントの転換点
位置情報ゲームの金字塔『Pokémon GO』は、世界中のプレイヤーを外へ連れ出し、見慣れた街路を冒険の舞台へと塗り替えた。また、Nintendo Switchで展開されてきたオープンワールド作品は、広大な生態系の中を自由に歩き回る喜びをデジタル空間で提示した。ポケパーク カントーが目指すのは、それらすべてのデジタル体験をフィジカルな現実へと還流させることだ。
園内では、最新のウェアラブルデバイスやセンシング技術を活用した仕掛けが張り巡らされている。だが、画面を凝視させるようなアプローチは極力排除されているという。テクノロジーはあくまで黒子に徹し、ゲストの五感を研ぎ澄ますための触媒として機能する。スマートフォンの画面越しにモンスターボールを投げる時代から、自らの腕と足を使って世界そのものと対話する時代へ。LBEの潮流は、視覚中心のVRから、触覚や嗅覚を含む全感覚の没入へとシフトしている。
原点「カントー地方」への回帰:田尻智と石原恒和のヴィジョン
すべての始まりは、クリエイターの田尻智が幼少期に多摩の森や草むらで熱中した昆虫採集だった。コンクリートに覆われていく都市の中で失われつつあった「草むらを踏み分け、未知の生き物に出会う興奮」。その原体験をゲームという形で結晶化させたのが『ポケットモンスター 赤・緑』だった。そして、その独自の世界観をプロデューサーとして世界規模のカルチャーへと押し広げたのが石原恒和だ。
新パークが「カントー」の名を冠した理由は明白だ。30年の歴史を経て、最新のテクノロジーと莫大な資本を手に入れたプロジェクトが向かった先は、奇しくも田尻が泥だらけになって虫を追いかけていたあの原風景だった。最先端のエンターテインメントが一周回って、ただの静かな森へと還っていく。木々のざわめきの向こうに何かが潜んでいるというあの幼少期の高揚感を、この場所は私たちに再び思い出させてくれるはずだ。 (出典: ポケモン テーマ パーク(Yahoo!ニュース))